国立新美術館「DOMANI・明日展2010」に行ってきた。
現代美術の展覧会は、一目惚れして買いたくなるほどの危険な場所です、好きな物に出会ってしまった時は。今回もそんな出会いがあるんでしょうか?
現代美術って人によってはまったく観に行かなかったり、好き嫌いあると思う一方、その好き嫌いをはっきり感じていい分野であるからこそ、楽しい分野だなー、と。なので抽象的な作風やグロテスクな表現に対して、「フムフム」みたいい覗き込むよりも、「うえっ!」っとハッキリと感想をしゃべりながら見るのが好きです。見張っている係員や学芸員の方々にとってはイラっとさせる客でしょうが。
特に、日本アニメのテイストを取り入れている作風や、グロテスクや驚かすこと優先の表現、少女趣味やガロ系の世界観は、したたかなあざとさを感じてしまい見ていてテンションが落ちる。そういう波が来るかも、と思った時もあったが、そればっかりになっている様子をみると、見飽きてしまった。つまり普遍的じゃなく流行であるなら消費と再生を繰り返すポップミュージックのようなもので、それに乗ってお金を払った自分が悔しくなるものです、後で。
そんな中、日本画という古典的分野で現代的な表現をしていた神戸智行という画家の作品が一番好きでした。東山魁夷に代わる美術家になるんじゃないかと妄想。
まぁ、好き勝手書きましたが、僕の好き嫌いを言うと教養の低さがバレしまっている感じがして恥ずかしいもんですよ、美術のレビューってものは。